多くの種類の食材をたべていただきたい・・・愛情込めた調理

セレスコート啓明では道内の旬の野菜を大切にして、健康寿命を維持し延ばすためにも野菜を美味しく召し上がっていただきたく、調理に工夫を凝らしていきます。時にはちょっとおしゃれに粋な小料理屋さん風に味付けしてバランスよくいろいろな栄養素を目で楽しみながら取っていただきたいと思っています。
 下の写真は五点盛ですがこの一皿に11種類くらいの食材を使っています。真ん中に白ごまを和えた人参のきんぴら、左上はなすのトマトソース、右上はそうめん南瓜の三杯酢、左下はなすの田楽味噌、右下はピーマンのきんぴらカツオ風味に仕上げたものです。基本的な食事のコンセプトはいろいろな食材をなるべく多く召し上がっていただきたいと思っており、それが「医食同源」に通じると思っています。

バランスを考えた食事とこだわりの調理

札幌ももう秋かなと思っていたらここ2、3日の暑さにまだ夏は終わっていないのだと思い知らされました。そこで今日は夏バテのスタミナ回復の意味も考えて、昼食に友人とこってりとした焼き肉料理をコレストロールが高そうだなと若干気にしながら会食しました。前に居た高齢者住宅では食事に満足できず外食が多くなり、もともと好きだった焼き肉レストランへの頻度が高くなっていました。その結果胆石を発症したのだと思いますが、今は日常の食事をバランスよく食べているという自信があって、たまの焼き肉レストランもむしろ良いのかなと思っています。
 焼肉と一緒に食べる白いご飯が美味しくついつい食べ過ぎるきらいがありますが、下の写真は少し脂肪やカロリーを抑えてあっさりとした食事にしようと考えた夕食メニューです。一人用の土鍋にゆめぴりかの道産米、自家製梅干し、寿都産のしらす干し、塩昆布、そして昆布とカツオで取っただし汁を入れて炊いたご飯です。土鍋で炊いたご飯なのでふっくらとしてとてもうまい炊き込みご飯になりました。金時豆は十勝産のものを自家製煮豆にしましたが、セレスコート啓明では豆の効能を最大限に利用したく甘さ控えめの自家製煮豆は常備食の一つです。そして厚岸産のあさりの味噌汁は昆布だしで取っただし汁に天然醸造の無添加の味噌を使っているので安心して美味しく召し上がっていただけます。「毎日の味噌汁は医者いらず」ともいわれていますので、和食の基本ともいわれているいろいろな具材に合わせたしっかりとしただしを取って召し上がっていただきたいと思っています。そして自家製の大根となすの漬物を添えました。セレスコート啓明では健康的で美味しい「医食同源」を実現すべく食材や調理方法にこだわっていますがそのひとつに土鍋があります。炊き込みご飯を作る際には最高の土鍋と思っていますNHKの番組でも紹介された伊賀の長谷園の土鍋かまどさんを使います。美味しすぎて食べ過ぎないか心配はありますが(笑)

健康寿命を延ばす適度な運動・・・散歩

健康寿命を延ばすために第一に大切な食事に対する考えと取り組み姿勢を断片的にお話してきましたが、前に入居していた高齢者住宅では食事に満足できず、結局外食が多くなり塩分濃度が高く脂肪の多い物を取るようになってきてしまいました。その結果胆石を発症し胆嚢を切除するという結果になってしまい、食事の大切さを痛感した最大の動機でもあります。この体験がセレスコート啓明の食事に対する私の思いの強さになっているのではないかと思います。
 今回第二の大切なことについて少しお話してみたいと思いますが、それは適度な運動を続けることです。私は若いときはゴルフやテニス、スキューバダイビング、スキーと活動的な運動が好きでした。しかしながら前の高齢者住宅に13年ばかり入居してからは私の周りが私より年配の方が多く、60歳でばんけいスキースクールに通って一級を取ったことと、パークゴルフでJALの全日本大会と北海道知事杯に出場したことくらいで、実家に戻ってからは極端に運動が少なくなっていました。食事は自分で作るようになり定期的な採血では検査結果も前の高齢者住宅に入居していた時よりも改善してきましたが、コレストロールが少しばかり高い状態が続いていました。娘婿に相談したら心配するほどの状態ではないといわれましたが、食事だけでは完全なコントロールは無理なので、散歩をすることを勧められました。
 セレスコート啓明を開設するにあたり、私自身が健康寿命を延ばすことができずして、ひと様に健康寿命を延ばすのにはかくありたいということは語れないと思いました。そこで一念発起して興味のもてなっかった散歩にチャレンジすることにしました。三日坊主に終わるのではないかと内心思っていたので娘夫婦には内緒にしていたのですが、朝散歩に出かけているのを察知していたのか続いているねと言われました。本年5月30日に始めてから土砂降りの雨の日を除いて毎日欠かさず40分ほど円山公園内を散歩しています。
 夕方の散歩の方が体に良いといわれていますが夕方は忙しく 朝起きてからどうしても体に水分が不足しているので、すぐ水分を多量に取ってから散歩するようにしています。最近では楽しく快適に感じられどうしてもっと早くしなかったのだろうかと思えるようになってきました。円山の森の中を散策していると自然から生命力をもらえているような不思議な気分になります。セレスコート啓明のあたりも藻岩山のふもとに当たり良い散策コースを探せそうです。
 写真は散歩の途中で出会ったエゾリスでシマリスにも会いました。
 

自家製トマトピューレで作る生活習慣病予防と栄養満点なミネストローネ


路地物の自然風味豊かな真っ赤に完熟したトマトでトマトピューレを作りました。トマトにはうまみ成分のグルタミン酸が豊富で、いろいろな料理に使えますが今回ミネストローネを作りました。写真はトマトピューレに玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、ピーマン、パプリカ、なす、しめじ、南瓜、ズッキーニ、ソーセージ、はちみつなどいろいろな野菜や肉を入れています。これ一杯で美味しくて栄養満点な一品です。
 西洋のことわざに「トマトが真っ赤になれば医者が青くなる」ということわざがありますが、それほど栄養価が高く病気の予防にも良い物です。トマトに含まれるリコピンは抗酸化作用があり、がん予防に良いとされており血液を浄化する効果もあるといわれ、そのため動脈硬化や肝臓病にもよいとされています。又トマトには、ルチンとビタミンCが含まれているので、高血圧の人にはうってつけの野菜といって良く生活習慣病予防には最適な食材です。トマトの皮に含まれるナリンゲニンカルコンは、ヒスタミンが遊離するのを抑制することによってアレルギー反応を抑える効果があり、通年性アレルギー性鼻炎や花粉症の改善にも力を発揮するといわれています。健康野菜の代表格ともいわれるトマトを美味しく調理してセレスコート啓明では和食・洋食・中華・エスニック料理などいろいろな場面で使っていきます。

野菜だけで作るトウモロコシのビシソワーズとセレスコートの朝食

北海道はトウモロコシの種類も多く下の写真は頂き物なので正式な名前がわかりませんが、生でも食べられる白い甘いトウモロコシです。私は農家の方に教わった簡単な食べ方として電子レンジの500Wなら7分、600wなら5分位で皮をむかずにそのままレンジで蒸してからまるかじりしています。皮をつけたまま電子レンジに入れるのがみそです。
 スープにするときは皮をむいて水から煮て、身をそぎ落とした芯の部分ももう一度煮てトウモロコシのエキスを絞り出します。このひと手間が野菜だけで作る濃厚なトウモロコシのスープになります。玉ねぎをバターで炒め茹でたじゃがいもと茹でてそぎ落としたトウモロコシに牛乳と芯を煮てとったエキスも加えてミキサーにかけます。裏ごししてくちざわりになる皮を取ります。あとはコショウと塩少々で出来上がりですが、ブイヨンなど入れなくても美味しいスープができます。むしろシンプルな野菜だけの味がして冷やして食べるこの時期の私の大好物です。材料すべてが北海道で作られておりまさに「ザ北海道」です。
セレスコート啓明の朝食は和食か洋食のどちらかの選択になりますが、写真は私が朝食で洋食にするときのセレスコート啓明のメニューの一つです。紅茶と自家製ポテトサラダとスモークサーモン添えのオープンサンド、トウモロコシのビシソワーズ、トマトとアボガドのサラダ、デザートは自家製のヨーグルトにイチゴとパイナップルのコンポート添えです。

漬け物はすべて自家製の減塩です

若いころはあまり漬け物が好きな方ではなかった私ですが、年齢を重ねると好みも変わってくるのか漬け物作りも楽しくなってきました。旬の野菜を使った漬物は料理の引き立て役になるばかりか食欲の落ちる夏場などはそれ自体がメインディッシュになります。でも市販の漬物は保存性を考えるせいか、どうしても塩分が高くなりがちです。セレスコート啓明ではこまめにいろいろな漬け物を作りますので塩分も市販の半分くらいの塩分濃度で済みそうです。その分素材の持つ味を感じてもらいやすいと考えています。
 夏場は体を冷やす効果のあるなすの漬物は食欲を増して疲れを解消してくれる効果も大です。また昔から高血圧やのぼせ症の人が食べるとよいとされていますが、低カロリーで低たんぱくと栄養価はあまり高くはありませんがなすに豊富なアントシアニンは抗酸化作用とともに血栓ができるのを防いだり目の疲労を改善する効果があります。
 「秋ナスは嫁に食わすな」という言葉は私は美味しくて、姑の嫁いびりかと思っていたのですがどうやら子供ができる嫁の体を心配して冷えすぎる弊害を心配してのことだということのようです。なんでも過ぎたるは及ばずのようですね。
 写真は余市の住吉さんから頂いたものでぷっくりして旬のおいしそうななすでしたので8%の塩分濃度でシンプルな塩漬けにしてみました。

残暑の疲労回復に自家製ひつまぶし

最近はセレスコート啓明の建設準備で忙しく、さらに暑さも重なって少し疲労気味だと感じていたのでここらで少し元気をつけなければと思い鰻料理を作りました。
昔、関西の方から京都の老舗の鰻茶漬けを頂きました。御煎茶やだし汁をかけて食べましたが深い味わいを感じましたが、これに似たものが作れないかと思って以来自分で京都から生の山椒の実を取り寄せて作っていますが結構いけます。材料は干し椎茸、山椒の実、だし汁でじっくり煮込んで作ります。名古屋のひつまぶしのように錦糸卵と一緒に楽しんだり、お茶漬けにして食べています。
鰻は万葉の時代から強壮食品として重用されてきましたが、がん予防、ボケ予防、動脈硬化予防、眼精疲労緩和、風邪予防、美肌、骨粗鬆症予防などに良いとされています。ビタミン類も豊富で特に多いビタミンAは粘膜を強化し視覚を正常に保つ働きがあり胃腸病や風邪を予防します。多いとされる脂質も不飽和脂肪酸のEPAやDHAを多く含んでおりそれほど心配することはありません。又、皮の周囲に多いコラーゲンは肌の張りを保ち、血管を柔軟にし、がん予防にも効果があるとされています。
 こんな素晴らしい効果をもたらす鰻を飽きずにいろいろな料理の形で利用したいと思っています。

甘みを抑えた安心安全な自家製の各種コンポート(ジャム)

食の安心安全を考えるとき、市販の加工食品であるコンポートやジャムなどは合成着色料や保存料を使っている場合が多く、価格を抑える点でピュアなものは少ないです。そして高齢者住宅ですべて自家製の物を使っているところは「セレスコート啓明」だけで全国的にもないと思います。できるだけ北海道産の果実を使って砂糖を控えめにして旬の素材の持つ風味や形を最大限に残しています。主として毎朝食べる自家製ヨーグルトに添えたりデザートの材料に使ったりしています。6月から8月の時期に出回る主としてサクランボ、イチゴ、ブルーベリー、プラム、パイナップルなどを使って来年4月から入居される皆さんのためにたくさん作り置きして冷凍して保存しています。
 コンポート(ジャム)を作るときに熱を加えることで糖が反応して作られるメラノイジンという成分がありますが、これには、強力な抗酸化作用があります。これによりがん予防に効果があるといわれる活性酸素の除去や、ビタミン、ミネラルなどの吸収を良くしたり、血糖値の安定化の効果などがあります。コンポートに含まれる水溶性食物繊維であるペクチンは大腸で善玉菌のエサとなり、大腸の働きを整えます。そして、ヨーグルトの乳酸菌も善玉菌を増やすため、一緒に食べると整腸作用の相乗効果があって便秘の解消にも効果があります。

最高の健康食材釧路沖で獲れたサバでしめサバ造り

釧路沖で獲れたというサバが昨日魚屋さんにありました。50㎝近くはあろうかという立派なもので目も透き通った美形でした。それで魚屋の兄さんにこれしめサバにできるかいと聞きましたら、生でも大丈夫と答えが返ってきましたので面倒なので三枚おろしにしてくれたので買いました。
家に帰ってきてから塩を振って一時間半ほど置いてから塩を洗い流し、よく水をふき取ってから酢とみりんを入れたつけ汁に30分ほど漬けて出来上がりです。私は鮮度の良いサバはレアに近い状態で食べたいので塩も酢も短めだと思います。そのかいあって身も透き通って鮮度がいいのか歯ごたえもあり、ちゃんと程よい塩味と酢がコラボレートしています。
夕食に娘夫婦にもあげたところ札幌の一流すし店で出すしめさばにも劣らないと身内びいきの言葉をもらいました。
確かに大分の関サバや八戸の金華山沖で獲れたサバにまだ時期は早いのかもしれませんが負けないくらい美味しいのではないかと思いました。(九州東北の皆様すみません……)
ということで血栓や動脈硬化が原因の脳梗塞や心筋梗塞、ボケの予防にも良いといわれるEPAやDHAが多く含まれているサバは、さらには健康と若さを保つビタミンB群やビタミンDも含まれて良いことづくめの素晴らしい食材です。こんなにもおいしく完璧な食材が北海道にあるということでうれしくなっちゃいました。セレスコート啓明に入居される皆様釧路沖のサバで作るしめさばを楽しみにしていてください。

健康寿命を延ばす食事・・・自家製減塩梅干し造り

入居者にとって最大の関心事であります健康的で美味しい食事、と言っても主観的なものと感じられると思いますのでどのようなものが提供されるのか具体的に情報を発信していきたいと思います。

自家製減塩梅干し
市販の梅干しはどうしても保存期間を長くする必要があるために塩分濃度が高くなりがちです。一般的に梅の重量に対して20%くらいの塩を使っています。幸い北海道は湿度や温度が本州に比べて低いので、塩の量を減らしても保存状態が良いので私は12~13%位で減塩梅干しを作っています。ご承知のように塩は人体にとって必要不可欠なものですが、取り過ぎは生活習慣病の発生原因になります。梅干しに限らず他の料理も塩分を少なめにする工夫が大切です。それには材料の持つうまみをしっかりと引き出して塩分を少なくしても美味しく感じられる工夫が必要です。梅干し造りも手間暇かけて愛情をかければ美味しく仕上がります。
写真は北海道余市産の森ファームさんから購入した3Lの大粒の豊後梅で作りました。来年4月に入居される皆さんのために今年の7月に作ったものです。